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STOP!動物虐待

「動物保護法制の改善をめざすネットワーク」のサイトは、新たに「動物虐待への対策強化を求める署名・実行委員会」のための特設サイトに生まれ変わりました。

 
「動物虐待への対策強化を求める署名」実行委員会

動物虐待への対策強化を求める請願

このサイトは、過去の活動の履歴として残しているものです。

最新の署名は、こちらをご覧下さい。

動物愛護法の改正請願項目
動物愛護法の改正署名・項目の説明

2005年改正については下記をご覧下さい

2005年の改正へ向けた
活動の記録

2005年の法改正について
〜概要と課題〜


HOME > 2005年改正へ向けた活動の記録

2005年の動物愛護法改正の際の活動記録です

旧「動物保護法制の改善をめざすネットワーク」のサイトより

2005年6月15日に、動物愛護法の改正が成立しました

4月27日、超党派の合意による動物愛護法の改正案が公表され、
6月7日に衆議院環境委員会、
6月9日に衆議院本会議、
6月14日に参議院環境委員会、
そして6月15日の参議院本会議で可決されたことにより、成立に至りました。

法改正の概要と課題については、こちらをご覧下さい

「動物愛護法再改正を求める署名」
ご協力いただきました皆様、大変ありがとうございました。
2005年4月末までに、15万4594名分の署名が集まりました。
多くの国会議員の方々に紹介議員になっていただき、
請願として提出いたしました。

■動物愛護法改正のためのネットワークからのアピール

人間社会の中に組み込まれた動物たちは、社会の最弱者です。
多くの動物たちが、人の知らないところで、苦しめられ、生きる喜びも、生きる権利も奪われています。

動物たちもまた、私たち人間と同じように、よりよい環境で、せいいっぱい生きたい、じゅうぶんに生きたいと願う存在です。

そして私たちと同じように、痛みや苦しみ、ときには悲しみを感じる存在でもあります。

日本には、動物を守るためのただ一つの法律があります。

その名前は「動物の愛護及び管理に関する法律」です。

残念ながら、この法律を知っている人は、まだわずかです。

そして、この法律に実効性がないために、動物たちは至るところで不必要な痛みや苦しみを与えられ、そして不必要にその生を奪われています。

私たちはこの法律がより多くの人々に知られていくように願うとともに、よりよく動物を守る法律としてさらにレベルアップされていくように、心から願っています。

このサイトは、そのような動物たちを助けるために、私たちにできることを考え、よびかけるために作成しています。

そして何よりも、動物を守るための社会的な仕組みを作っていくために、この法律をどのように改正したらいいのかを、皆様とともに考えていきたいと思います。

心ある皆様のご参加を心よりお願いいたします。

2004年7月 開設

動物愛護法改正のためのネットワーク

動物愛護法の改正署名賛同者リスト

2005年の法改正へ向けた署名に各界から多数の賛同をいただきました。
厚く御礼申し上げます。

(アイウエオ順 敬称略)

相川七瀬 ミュージシャン  
赤坂泰彦 ディスクジョッキー 私はペットを飼っていませんが、動物を取り巻く法律が諸外国より遅れているという事はモラルも遅れている事だと思います。動物を飼育するという事は、命を責任をもって預かるという事ですよね。意識の強い方々の活動が報われますように…。
麻倉未稀 歌手 命あるものの犠牲のうえで私達は呼吸をし生きているのではないでしょうか。そしてそれに対しての感謝する心を持てば、人間として何をすべきかおのずとわかってくるのでは、と思います。ただ現実としてそれがなされていない今、法を改正することで守ってあげるべきでしょう。
浅田美代子 女優  
浅利慶太 演出家  
天笠啓祐 ジャーナリスト 命を大切にしない社会は、息苦しい社会です。「駆除」といういやな言葉を毎日のように聞いて、憂うつです。大事な取り組みです。
荒木とよひさ 作詞家  
有田芳生 ジャーナリスト 動物虐待は、人間の能力の衰退が生んだものだと思います。動物の直面する課題とは、わたしたちの問題なのでしょう。
安藤和津 エッセイスト、
コメンテイター
人も動物も草木も全ての命は同じ命です。特に言葉で意思を表せない命達を守るのは我々の義務です。人の心が再びやさしさを取り戻せるようになるといいですね。
生島ヒロシ キャスター  
伊藤かずえ 俳優 現在、実家では猫が13匹、犬2匹を飼っています。「動物愛護法の改正」に賛同します。
稲川淳二 タレント・工業デザイナー 私達はどれだけ動物達に癒され、助けられてきた事でしょうか。勝手なかわいがり方をして捨ててしまったり…自由を奪ったり…虐待したり…身勝手な話です。…愛とか、思い遣りとか、優しさは、人同士だけのものでは無い筈です。…私は幼い頃に、ある捨て犬との思い出があって今でも胸が熱くなります。
犬養智子 評論家 日本は動物愛護では後進国(50年前までは人権意識もなかった国)だから、動物愛護には罰則を厳しくして、実行することが必要。業者には営業停止、個人の飼い主には、イギリスのように虐待の度合いに応じて、数年あるいは永久に飼うことを禁じるなどの法規制がほしい。お金だけで片づけるのでなく。
イルカ シンガーソングライター 幼い頃から私の側には、いつも動物がいました。彼らは私の友人であり家族であり、教師です。そう思えば思う程、人間の身勝手さに心傷め沢山の歌が生まれました。彼らに少しでも恩返しが出来たら…。そんな事をいつも思っています。
梅沢富美男 俳優 動物愛護法の早期改正を求めます。
梅原 猛 哲学者  
江角マキコ 女優  
江戸家小猫 タレント・動物ものまね芸人  
大内順子 ファッション・ジャーナリスト 賛同致します。同時に追加して欲しい項目として「ペット動物の輸入に関する取り締り強化」があります。国内動物保護、環境保護、両目的の為にもぜひ必要かと思います。
大岡 信 文筆家、詩人  
大木トオル 音楽家
国際セラピードッグ協会代表
湯川れい子様とNOAHSの皆様の活躍にご協力させていただくと共にご活躍心よりお祈り申し上げます。
大西洋介 イラストレーター  
奥田瑛二
俳優  
おすぎ 映画評論家  
オノ・ヨーコ アーティスト  
加賀乙彦 作家  
賀来千香子 女優 もの言えぬ動物達を少しでも守る事が出来たなら…と思います。その存在を脅かす権利などない…と感じる今日此頃です…。
加藤タキ ジャーナリスト、コーディネィター 私の母、加藤シズエは参議院議員のとき動物愛護協会の理事長を長年務め、法案成立のためにたいへん努力したと聞いております。
神山純一 作曲家、
編曲家
ジェーン・グドールの著作で、無駄な動物実験で多くの動物が殺され、死んでいく動物たちの悲しい表情の記載があります。我が家のレトリバーはどれほど愛されている事か。動物を大事にしてやらなければ、です。
亀淵友香
音楽家 一人でも多くの方が、動物の必要性を認め、人と仲良く生きていける方法を考えていただきたくお願いします。
川島なお美 女優 愛犬家の1人として、1人の女性として動物虐待のない世の中をのぞみます。私のプロディースによるオリジナルワインの売り上げの一部は、毎年介助犬トレーニングセンターへ、そして今年は新潟中越地震の動物救済のためにチャリティさせていただきました。
川中美幸 歌手  
川原亜矢子 女優  
きくちゆみ 著作・翻訳家/グローバルピースキャンペーン 声明は全ていのちを全うするために生まれてきています。いのちのムダをなくすべく、環境破壊にも、戦争にも、不必要な動物実験にも反対です。イニシャチブをとって下さってありがとうございます。
岸田今日子 女優 動物を人間より一段低いもの、又はただの愛玩動物として扱う習慣は、同じ根から出ていると思われます。お互いに信頼しあい、共存する地球の生物として!
喜納昌吉 音楽家・
参議院議員
 
桐島洋子 作家  
楠田枝里子 司会者・エッセイスト 常日頃から、心ない人間によって傷付けられたり、苦しめられたりする動物たちのニュースを耳にする度に、やりきれない怒りを感じていました。共に生きる動物たちのかけがえのない命を守るために、声を大きくしていくべきと考えます。
小林麻美 女優  
小林カツ代 料理研究家  
小林恭二 作家・
専修大学教授
 
呉 汝俊 音楽家  
洪 哲秀 インターフェイス日本支社長
三枝成彰
作曲家  
早乙女勝元 作家 あの戦争中、多くの動物たちがお国のために犠牲を強いられました。人間との共存・共栄こそ憲法第9条の道です。
坂崎幸之助
(アルフィー)
ミュージシャン 多忙ゆえ、あまり活動はできないかもしれませんが、少しでも力になれればと思っております。
柴田理恵 女優  
志茂田景樹 作家、「よい子に読み聞かせ隊」隊長 ペットを飼育している人たちに動物愛護について勘違いされている方がかなりいるような気がします。安易に生きものをかってペットにするのは問題ですね。
下村満子 ジャーナリスト、
健康事業総合財団理事長
 
ジャッキー中島 ファッションモデル 家族と動物と自然を何よりも大切におもっておりますので、今回の動物愛護法改正の署名運動に賛同させていただきました。
水前寺清子 歌手  
杉本 彩 女優 動物をめぐるあらゆる問題…私が出来ることなら力を出したいと感じます。
瀬川瑛子 歌手  
田岡由伎 エッセイスト  
高木美保 タレント・エッセイスト 人間が人間だけに優しい時代はもう終わりだと思います。地球に住む全ての生命に同じようにやさしくいられる。そんな人が増えれば、人間社会も本当の意味で思いやりあふれるものになるでしょう。
たかたかし 作詞家  
高見恭子 タレント、
文筆業
一緒にくらした動物を簡単にすてるのは家族をすてることと同じだとわかって下さい。
田中光常 動物写真家  
鄭 甲寿 ワンコリアフェスティバル実行委員会 動物に感謝することを忘れた文明は人間をも滅ぼします。
徳光和夫 フリーアナウンサー 次男が可愛がっていた犬(雑種)が老衰で逝ったあと、彼は新しい犬を飼うことを今なお拒み続けていますが、その理由は、新しい犬に愛情が移ると前の犬がかわいそうだから…とがった息子ですが、愛犬が彼の優しさを引き出してくれました。
中村敦夫 俳優  
中村紘子 ピアニスト 「動物法」改正案に心から賛同します。特に(4)、ペットショップにおける動物の扱いなど、もっと厳しく取締るべきだと思います。
花井幸子 ファッションデザイナー 資料にも記載されていますが、何処までが躾で何処までが虐待なのか、躾を受けて(されて)いないペット達も問題があると思います。
早坂 暁 作家  
早見 優 歌手  
原田真二 ミュージシャン 人間や動物はもちろん、すべてのものに命というべきエネルギーがあると思います。動物やまわりのすべてへの思いやりは、自分自身の幸せのためにも不可欠なものと信じ、動物愛護を通じて優しさに満ち溢れた人間社会を取り戻したいですね!
平尾昌晃 作詞家・歌手  
藤田桂子 日本リフレクソロジー協会理事長 私は2匹の犬と暮らしており、日々癒されています。それゆえ、動物実験で人間の犠牲にされたり虐待されたりしている動物達をめぐる悲しい状況に心が痛みます。本当の意味で人と動物が共存できる社会になることを願っています。
降谷健志 音楽家(Dragon Ash)  
細川佳代子 スペシャルオリンピックス日本 理事長  
前川 清 歌手 犬が大好きです。
眞木 準
コピーライター 人間のため、心の再生のため、何よりも子供たちのために、動物愛護法の改正を望みます。
松村正秀
三上雅彦
ミュージシャン
(ゴンチチ)
 
松長有慶 高野山大学名誉教授 動物の一切衆生の精神を現代社会に生かす動物の愛護活動の活発化を期待します。
円より子 参議院議員 動物たちは私たち人類のパートナーとして不可欠の存在であり、ペットを育てることは、子供たちの情操教育にも大きな意義を持っています。皆様の活動に敬意を表し、動物愛護法の改正に賛同いたします。
南 美希子 エッセイスト 動物愛護は命を尊ぶという人間にとって不可欠の思想の起点だと思います。心より賛同し、改正の実現を望みます。
宮崎修一 団体職員   
美輪明宏 歌手、俳優  
ムッシュかまやつ 作曲家・歌手  
森崎和江 詩人・作家  
森 佐和子 国境なき医師団・1999年ノーベル平和賞受賞  
森谷宇一 大阪大学名誉教授 「みごもりて盗みて食ひて猫走る」(橋本多佳子)
森野熊八 料理人  
森 まゆみ 作家 競走馬が怪我をすると殺され、走れなくなるとつぶされてキャットフードになったりしています。乗馬は体にも心にもいいので、もっと都会でも乗馬クラブをふやし、みんなが気軽に大型動物・馬の世話ができるようにして競走馬の余生を見守りたいと思います。(息子は3年間沖縄で牧場をやってホースセラピストでしたので。今はアメリカにいますが)
湯川れい子
音楽評論家、作詞家

ぜひ、日本が先進国として遅れている部分や、人間的な感性として問題な点を、皆で力を合わせて少しでも改善、改革していけたらと願っています。次世代のためにも、ぬくもりのある世界にしたいものです。

オフィス・レインボウ 湯川れい子音楽事務所

雪村いづみ 歌手  
葉 祥明 絵本作家  
吉田照美 フリーアナウンサー  
わたせ せいぞう
イラストレーター 小動物(犬猫)を愛する心を次世代の子どもたちにきちんと伝えたい。また子供たちと一緒に行動することも大切です。
渡辺貞夫 音楽家  

■2005年請願内容:

動物愛護法の再改正を求める署名

衆議院議長 殿
参議院議長 殿

 人が飼育する動物は、犬や猫などの家庭動物、展示動物、実験動物、畜産動物等、さまざまな分野に関わっています。これを虐待から守り、適正に飼養し保護することは人間としての責務であり、そのために、「動物の愛護及び管理に関する法律」が定められています。この法律は、日本でただ一つの飼育動物の保護に関わる法律ですが、諸外国の動物保護法と比べて具体性を著しく欠き、実効力に乏しいため、市民の声によって1999年12月に改正されました。しかし、動物取扱業の許可制、動物実験の規制など、改正時に求められていた多くの重要項目が取り入れられず、問題となったために、施行後5年をめどに、再度見直しをすることが附則で定められました。

 よって、私たちは、この法が2005年までに、前回の改正で欠落した以下の事項を取り入れ、再改正されるよう求めます。

1.動物虐待の定義を明確にすること

2.虐待罪が適用される動物の範囲を広げること
  
(すべての脊椎動物とすること)

3.動物実験の規制を行うこと
 
(施設、実験者、動物の数・種類、主な実験内容の実態把握および規制ができるようにすること)

4.動物取扱業の範囲を広げること
 
(実験動物販売施設、畜産施設、乗馬施設などを含めること)

5.動物取扱業者を許可制とし、営業資格を審査し違反者を営業停止できるようにすること。

■私たちが要望し続けてきたこと

動物の愛護及び管理に関する法律 改正への論点整理 
項目
1998〜99年
市民案
1999年 改正法
2005年改正の課題
名称

動物の保護及び管理に関する法律 動物の愛護及び管理に関する法律 「愛護」より「保護」へ
目的 動物の愛護を通じて生命尊重、友愛及び平和の情操を涵養。動物による人への危害の防止 動物の健康と福祉の向上、周辺環境および生態系への悪影響の防止
基本原則 動物は物ではなく心身の苦痛を感受する生命 動物が命あるものであることにかんがみ・・人と動物の共生に配慮 動物は心身の苦痛を感受する生命存在(EU法)
保護動物の範囲

哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類(占有者のない動物、野生動物も含む)

人間が占有する哺乳類、鳥類、爬虫類

管理が必要な動物(サソリなど危険動物、生態系被害を及ぼす外来種など)の政令指定。人の占有下にない動物にも虐待罪の適用

動物虐待の定義と罰則 遺棄・虐待の定義を六項目にわけ、最高で罰金三〇万円、懲役三年以下 殺傷は罰金一〇〇万円、懲役一年。給餌給水を行わず衰弱させる等、及び遺棄は三〇万円以下の罰金 虐待の定義の追加(傷病、不衛生状態で放置、過酷な訓練・使役など)。罰則の強化
飼い主の権利と義務 飼い主は他者に迷惑をかけない限り動物と平和に暮らす権利を有する 所有者は動物の感染症に関する知識を持つように努めること、動物が自己の所有であることを明らかにするよう努める 個体登録制、個体識別措置
飼育禁止の措置 動物虐待を繰り返す等不適切飼育者に対する一定期間の飼育禁止 なし 虐待からの緊急避難(一時保護)、および飼い主に対する一定期間の飼育禁止の規定
動物取扱業の範囲 ブリーダー、ペットショップ、輸出入業、展示業、乗馬クラブ、実験動物販売業等 販売、保管、貸出、訓練、展示その他政令で定める業(実験、畜産を除く) 乗馬クラブ、実験動物繁殖・販売業、インターネット通販などを含める
動物取扱業の規制 許可制とし、一年毎の更新 届出制とし、無届出、虚偽の届出は罰金二〇万円以下。規準の遵守義務。立入検査があり、規準を遵守しない業者に改善勧告 許可制または登録制とし、度重なる改善勧告や刑事罰を受けた業者は営業停止に
動物実験

実験施設および動物実験者の認定制。半数が外部の各分野から選ばれる動物実験倫理委員会の設置。前記に関する情報公開。野生動物の実験使用禁止。 なし 実験施設および実験者の登録制または届出制、行政(保健衛生関係)の立ち入り、記録の保持、情報公開、動物福祉と3R(代替法)の促進、その他
畜産施設 なし なし 畜産施設の届け出制、行政(保健衛生関係)の立ち入り、動物福祉の啓発普及、その他
外来種対策 野生動物、危険動物等の飼育の制限 なし 生態系に被害を及ぼす種を指定し個体登録制
周辺の生活環境の保全 犬猫等の多頭飼育の制限措置 多頭飼育により周辺の生活環境を悪化させている場合に、必要な勧告 多頭飼育による虐待防止、感染症対策の観点から適正飼養の強化(飼育頭数の制限を含む)
担当行政 調査指導員を設置する。立入調査、飼い方や施設の改善の勧告、動物の一時保護を行うことができる 地方公共団体は条例により動物愛護担当職員をおくことができる。職員は獣医師等で専門的な知識を有するものとする 担当職員の資格制。動物愛護センター等における犬ねこ以外の種の一時収容、および施設の改善(保護期間の延長、一般譲渡、啓発普及など)
民間の協力 民間に動物福祉相談員を設ける 動物愛護推進員を委嘱することができる。愛護推進員は愛護と適正飼養等に関して助言 推進員の公募制と研修等による人材育成、動物行政との提携
啓発普及活動 動物の習性と生態に関する理解を広め、動物の虐待を防止する啓発事業を行う 動物の愛護と適正な飼養について教育、広報を通じて普及啓発を図る 動物の習性と生態に関する理解の普及、虐待防止の啓発事業
見直し 施行後5年を目途として、法律の施行に関し検討し見直し 時代の変化に伴い常に検討、見直し
所轄 二〇〇一年の省庁再編に伴い環境省へ移管

■1999年改正時の附帯決議で見直しの勧告がされている事項について

 2000年12月に動物の愛護及び管理に関する法律が施行されて、5年になろうとしています。

 最近の法律は、施行後の状況を勘案して、見直しをする旨が盛り込まれることが多く、この法律も例外ではありません。動物愛護法の附則には、「政府は、この法律の施行後五年を目途として、改正後の動物の愛護及び管理に関する法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは所要の措置を講ずる」と記されています。

 さらに、前回の改正時に国民からの強い要望がありながら、実効性のある改正とならなかった事項については、衆参両院において以下の6つの事項を見直しをするように附帯決議が付けられています。

1 動物取扱業者の規制の強化

 前回の改正で動物取扱業者がはじめて届出制になり、ようやくどこでどのような動物が販売、展示、保管などされているかあるていどの実態がつかめるようになりました。けれども、届け出になってからでも、無届け業者やペットショップ、ブリーダーの施設での劣悪な飼育については、この5年間、事態はほとんど何も変わっていません。毎月のように悪質な動物業者の事件が新聞やテレビで報じられています。

 前回の改正時に強い要望があったように、飼育の基準を設けてその基準を満たした業者にのみ許可を与える制度とすることがやはり必要なのです。このことは、営業の自由を奪うことではなく、業界の全体的なレベルアップをはかり、一定の基準以上の優良な業者が育成されることを意味します。またペットショップから購入した犬がすぐに病気になって死ぬといった消費者の苦情に対しても、問題の発生源までさかのぼって追求できるようになるでしょう。

 附帯決議では、「優良業者の育成と消費者保護等の観点も加味した登録制などの措置について、実施可能性も含め検討を行うこと」としています。

2 規制対象となる取扱業の範囲の拡大

 現行法では、動物取扱業は、施設を有する販売、訓練、保管、展示、貸出の各業に限られています。届出から除外されているのは、施設を持たない通信販売業、露天商などの他に、乗馬クラブは畜産農業に関わるとして、実験動物業者は動物実験に関わるとして、「業の届け出」から除外されています。

 しかしながら、もっとも動物の犠牲数が多い畜産動物や実験動物関係を届出の除外することには、動物福祉の観点をもつ法律がこの動愛法しか存在しない現状では、合理的理由がありません。

 また、この数年、インターネット販売など施設を持たない通信販売業者やブローカー(仲介業者)が急増しています。露天での小動物販売なども依然として行われており、今年の5月、露店で国内産野鳥を販売していた業者が「鳥獣保護法」違反で逮捕されていますが、小さなカゴに子犬やハムスターなども入れて売っていたこの業者には、動物販売業の届出は不必要だったため、行政は指導もしていませんでした。

 今回の改正では、施設を持たなくても、動物を取り扱っている業に対しては、実態把握と改善指導ができるように、業の範囲を拡大する必要があります。

  附帯決議では、これについても、問題発生の状況などを踏まえ、再検討を行うこととなっています。

3 取り扱い業の営業停止措置について

 悪質な動物取扱業者が引き起こす事件がメディアで報道されています。動物を餓死させている業者でも、わずかの罰金しか課せられていないようです。
 絶滅のおそれのある希少動物を密輸して実刑判決を受けた犯人でも、あるいは飼育
している犬や馬を餓死させて逮捕された犯人でも、その営業が停止処分を受けることはありません。その業で大きな利益を得ている業者にとって、わずかの罰金くらいでは何の打撃も受けないでしょう。罰金の他に、営業の停止、動物の取扱いの禁止といった措置が必要です。

 附帯決議では、「営業(業務)停止に係る命令等の措置を加えることについては、問題発生の実態等を踏まえ、その必要性や有効性を含め検討を行うこと」とされています。

4 虐待の定義について

 虐待行為の多くは、つなぎ放し、狭いおりに閉じこめたまま、糞尿にまみれ不衛生状態のまま放置、病気になっても世話をしない、といった飼育怠慢によるものです。現行法で、動物虐待の定義が明確でないために、行政も警察も判断ができずに手遅れになることがしばしばです。幼児虐待についても育児の怠慢(ネグレクト)が大きな問題とされています。私たちは長年の間、警察や行政がすぐに対処できるようにするために虐待の定義を行うよう求めています。

 附帯決議では「罰則の対象となる虐待の定義等については、本法に基づく摘発や立件等の状況を踏まえ、見直しの必要性も含め検討を行うこと」とされています。

5 保護動物の範囲

 保護動物は、人が占有するほ乳類、鳥類それに爬虫類までと限定されています。しかし、諸外国では中枢神経を有して痛みや苦しみの感覚を有する脊椎動物を保護の対象としているところが多く、その意味では両生類、魚類までを含めることが妥当と考えられます。また、苦痛の感覚は、人に飼われている動物であっても野生の動物であっても変わりがないはずです。野生の動物への虐待が除外されているのは非合理的と考えられます。

 附帯決議でも「愛護動物の範囲については、熱帯魚などが観賞用として増加していることなども踏まえ、今後の問題の発生状況等必要に応じてその見直し等につき検討を行うこと」としています。

6 新たな改正事項

 1973年(昭和48年)に成立したこの動愛法は、日本におけるあまりに非道な実験動物の取り扱いが英国などに知られ、外圧を受けて制定されたという経緯があります。1999年の改正は、外圧ではなく国内の動物保護の意識の高まりを受け、幅広い世論におされて行われました。

 残念ながら、前回の改正時には、動物実験の規制はまったく顧みられることがないままでした。動物実験は意図的に動物に激しい苦痛を与える行為であるからこそ、実験動物は法律で保護されなければならないとして、欧米諸国の動物保護法はすべて実験動物の保護を定義しています。残念ながら、先進国の中で唯一日本のみが、何の法規制もないという状態です。

 これについても附帯決議では「今回の改正案に盛り込まれていない事項(動物の取扱や情報公開等)についても、動物の適正な飼養の推進の観点から検討を行うこと」としています。

 以上のように、国会でこれだけの事項が再検討を要すると認識されている以上、私たちもこの土台の上に、今回の法改正が本当の意味での実効力のある動物保護法として実現されるよう求めたいと思います。

■各紙報道記事

2005/06/15 共同通信
改正動物愛護法が成立 悪質業者に営業停止命令も

2005/04/27 読売
ペット業者を登録制に、改正動物愛護法案まとまる

2005/04/27 共同
動物愛護法改正案、成立へ 悪質業者の規制可能に

2005/04/27 毎日
<動物愛護法>超党派で共同提案へ

2005/04/27 朝日
動物虐待、罰金引き上げ 愛護管理法改正案まとまる

2005/04/27 時事
危険動物に識別装置を=動物愛護法で改正案−与野党

■法改正に関連する集会、シンポジウムの履歴

動物愛護法、いよいよ改正へ!
−動愛法改正活動報告会−

日時:417日(1:00〜4:30 pm
会場:文京シビックセンター26F スカイホール(東京都文京区春日)

<内容>

1,開会
2,法改正活動の現状報告

3,法改正は国会でどのようにして行われるか
4,なぜ改正が必要か−主な課題

 (1)動物取扱業の規制強化
 (2)危険動物の個体登録制
 (3)動物実験−動物福祉と施設の届け出制
 (4)動物行政と動物愛護推進員、その他
 (5)その他

5,会場質疑
6,まとめと展望

動物愛護法の見直しへ向けての「シンポジウム」

諸外国に学ぶ日本の動物愛護の展望
動物を扱う人々の責任とは!

日時: 2004年12月07日(火) 午後6:10−8:40分
会場: 星陵会館

基調講演: 青木 人志 (一ツ橋大学大学院教授)
パネリスト: 鍵山 直子 (大学共同利用機関法人自然科学研究機構生理学研究所)
        山口千津子 ((社)日本動物福祉協会・獣医師調査員)
コーディネイター: 山崎 恵子  (ペット研究会互)

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